なぜこんなに電気代が高騰しているの?考えられる原因と解決策をご紹介
さまざまな品目の価格が高騰するなか、重要なライフラインである電気のランニングコストも増大しています。
なぜこれほどまでに電気代が高騰しているのか、世界情勢を含めた社会全体の動向や、世帯単位で考えられる原因についても解説します。
また、少しでも家計の負担を軽減するための解決策も紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
電気代の基本的な仕組みと主な内訳の4項目
電気代の高騰原因を知るためには、まず電気代に関する基礎知識を押さえておく必要があります。
私たちが毎月電力会社に支払っている料金の内訳を見てみると、主に以下の4項目から成り立っています。
①基本料金
基本料金とはその名の通り、電気の使用状況に関係なく毎月必ず請求される料金です。
基本料金は電力会社と契約しているアンペア数に応じて変動し、アンペア数が高くなるほど料金も高額になります。
②電力量料金
電気量料金とは、基本料金に加えて使用量に応じて請求される料金です。
電力量料金単価というものが設定されており、これに1ヶ月あたりの使用電力量を掛け合わせたものが請求されます。
③燃料費調整単価
燃料費調整単価とは、液化天然ガスや石炭、原油といった火力発電のエネルギー源となる燃料調達額に合わせて変動する料金です。
これらの燃料は海外からの輸入に頼っていることから、さまざまな理由で価格が変動しやすく、電力会社は毎月の電気料金から変動分を減額または加算して請求しています。
④再エネ賦課金
再エネ賦課金とは、正式名称「再生可能エネルギー発電促進賦課金」とよばれ、固定価格買取制度(FIT)の運用のために徴収される料金です。
その名の通り、太陽光や風力、水力、バイオマス発電といった再生可能エネルギーを電力会社が買い取るための原資となります。
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電気代が高騰し続けている原因
2022年に入り、食品や日用品などの価格が高騰していますが、ライフラインのひとつである電気代も例外ではありません。
2021年の同月比で見ると、ひと家庭あたり平均数千円程度の値上がりとなっていますが、なぜこれほどまでに高騰しているのでしょうか。
主に考えられる原因としては、以下の6点が挙げられます。
- ロシア・ウクライナ情勢
- 液化天然ガス(LNG)の輸入価格の上昇
- 歴史的な円安
- 脱炭素社会実現の影響
- 電力供給不足
- 再エネ賦課金の値上げ
もっとも顕著な影響として考えられるのは、やはりロシア・ウクライナ情勢の変化でしょう。
特にロシアは豊富な天然資源の輸出国でもあり、ヨーロッパをはじめとしてさまざまな国々に液化天然ガスを供給してきました。
しかし、経済制裁によって資源の輸出に制限がかかったことで、エネルギーの需給バランスが崩れ、日本のみならず世界の国々で燃料が高騰することになりました。
また、それ以外にも、歴史的な円安によって調達価格のコストが跳ね上がったり、脱炭素社会実現のために再エネ賦課金が値上がりしていることなども大きな要因といえるでしょう。
さらに長いスパンで考えた場合には、これまで度重なる消費税の増税が繰り返されてきたことも電気代の高騰に拍車をかけています。
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今後も電気代が高騰してしまうかもしれない理由
高騰が続く電気代ですが、この状況がいつまで続くのかは予想できず、出口が見えない状態です。
現実的に考えた場合、2023年、2024年と今後も今の相場が続く、またはさらに高騰する可能性も十分あるといえるでしょう。
その理由として、ロシア・ウクライナ情勢の出口が見えていないことが挙げられます。
また、仮に円安が落ち着き、以前の相場に戻ったとしても、脱炭素社会の実現に向けてさらに再生可能エネルギーの需要は高まっていくことが予想されるため、再エネ賦課金の負担は続いていきます。
さらに、日本は厳しい財政状況が続いているため、今後消費税を含むさまざまな増税が行われる可能性も否定できません。
また、ここ最近の電力会社の例を出すと、2022年11月30日に北陸電力は燃料価格の高騰により、家庭に向けた「規制料金」のプランを打ち出し、来年4月からの値上げを国に申請し、平均で45.84%の値上げ率となるようです。
この率は今まで値上げを申請した大手電力会社の中では、最大となる見込みで、仮に使用量が一般的な家庭だとすると、1か月当たりの支払額がこれまでの金額より2696円増えて、9098円になる見通しだと言われています。
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その他考えられる電気代高騰の原因
上記で紹介した原因は、社会全体で見た場合に挙げられるものばかりですが、その一方で世帯単位で見た場合に電気代が高騰する原因もいくつか存在します。
電力メーターの故障
各世帯の電力使用量は、電力メーターで計測され電力量料金に反映されています。
しかし、この電力メーターが何らかの理由で故障したり不具合を起こしている場合、実際の使用量よりも高額な料金が請求されることがあります。
大量に電気を使用した覚えがないのに、普段の何倍もの電気代が請求されている場合には、電力会社へ問い合わせのうえ電力メーターを点検してもらうなどの対策が求められます。
漏電
漏電とは、電気が正常なルートを通らずに途中で漏れ出ている状態を指します。
たとえば、ケーブルの被覆が剥がれたり断線したりしている場合、電気が放出されたままの状態になります。
漏電に気づかないまま放置しておくと高額な電気代が請求されるだけでなく、感電の危険も高まるため、電気工事業者へ相談するなど早急な対処が必要です。
電気量の増加
真夏の暑い時期や冬の寒い時期などになると、エアコンや暖房を使う機会が増え、一時的に電力使用量が増加します。
また、大型テレビに買い換えたり、これまでよりも大きなサイズの冷蔵庫へ買い換えたりした場合も電力使用量が増加し、それが電気代に反映されてしまいます。
市場連動型電気料金プランを利用している
市場連動型電気料金プランとは、「日本卸電力取引所(JEPX)」とよばれる市場の取引価格に連動して電気料金が変動する料金プランのことです。
このプランは深夜帯の電気料金を抑えられるというメリットがある反面、市場価格がそのままダイレクトに反映されることから、価格変動が大きくなります。
市場連動型電気料金プランと一口にいっても、電力使用量が市場価格と連動するタイプもあれば、燃料費調整単価などの一部のみが連動するタイプもあります。
電気代高騰を抑える解決策
物価高が続くなかで、少しでも家計の負担を軽減するために、高騰する電気代はどのように抑えれば良いのでしょうか。
たとえば、照明をこまめに消したり、使わない家電製品はコンセントから抜いて待機電力を節約する、空調の設定温度を見直すといったことは基本的な節電対策といえるでしょう。
これに加えて、電気の使用量が少ないようであれば、アンペア数を見直して電力会社との契約を変更することで、基本料金を抑えることもできます。
さらに、中長期的にランニングコストを節約するためには、住宅用太陽光発電システムの導入もおすすめです。
導入時には数百万円単位の設置コストがかかりますが、電力会社からの買電に頼ることなく自家発電・自家消費ができるため、使用状況によっては10年程度でコストを回収できる可能性もあります。
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自家消費型太陽光発電は電気代高騰の影響を受けない
太陽光発電システムは従来、発電した電力を電力会社に買い取ってもらい利益を得るというケースが少なくありませんでした。
しかし、買取価格は年々減少傾向にあることから、現在では自家消費を前提として導入しランニングコストの削減に充てるというユーザーが増えています。
特に電気代が高騰し続けている現在、自家発電・自家消費が実現できれば、電力会社から購入する電気が減り、導入コストを短期間で回収できる可能性も高いでしょう。
ちなみに、オール電化住宅の場合、太陽光発電システムと組み合わせることでさらにコスト面でのメリットを最大化できます。
オール電化住宅では、一般の住宅のようにガス代が掛からないほか、太陽光発電によって自宅で消費する電力を自家発電できるため、電気代高騰の影響を最小限に抑えられるメリットがあります。
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自家消費型太陽光発電システムはランニングコストの節約に効果を発揮できるとはいえ、導入時の高額なコスト負担に頭を悩ませる人も少なくありません。
太陽光発電システム単体では150万円程度、蓄電池も一緒に導入するとなると数百万円単位の出費となることから、できるだけ導入コストは抑えたいものです。
一般的な販売・設置業者は、一般家庭を訪問するなど対面での営業活動を行っていますが、ウィズソーラーではオンラインによる非対面での営業が中心です。
そのため、人件費を極限まで抑えることに成功し、その分を価格に反映しています。
最安値かつ安心してサポートやメンテナンスを任せられる業者をお探しの方は、ぜひ一度ウィズソーラーへご相談ください。
まとめ
電気代の高騰は、世界情勢の変化や歴史的な円安、増税など、さまざまな理由が複合的に重なって引き起こされています。
今後もこのような相場は継続する可能性があり、少しでも家計の負担を軽減できるよう身近なところから取り組んでいく必要があるでしょう。
中長期的な目線で考えると、自家発電・自家消費が可能な太陽光発電システムを導入することもひとつの方法です。
導入費用を最小限に抑え、早期にコストを回収するためにも、まずはウィズソーラーへご相談ください。