電気代を節約したい方へ!住宅用太陽光発電導入に使える補助金制度の申請条件や申請方法
電気代の節約とCO2削減に貢献する太陽光発電システム。
企業はもちろんのこと、近年では一般住宅への導入も増えています。
しかし、太陽光発電システムの導入には高額な費用がかかり、ランニングコストが節約できるとはいえ初期費用の負担が大きいことから躊躇する方も少なくありません。
そこでおすすめなのが、国や自治体が運用している補助金制度を活用する方法です。
今回は、太陽光発電システム関連の補助金制度にはどのようなものがあるのかを詳しく解説します。
目次
住宅用太陽光発電導入に補助金を活用するべき理由
太陽光発電システムの導入費用は以前に比べて安価になってきているものの、2021年度の平均設置費用は1kWあたり28万円と依然として高額です。
新築の一般住宅に太陽光発電システムを設置する場合、4〜5kW程度の発電規模が求められるため、最低でも112万円から140万円程度の費用がかかることになります。
さらに、日中に発電した電力を夜間に効率よく消費するためには、太陽光発電システムとあわせて蓄電池も導入する必要があり、上記の金額に加えて100万円程度の費用がかかります。
毎月の電気代を節約できるとはいえ、総額で200万円以上の費用を支払うとなると、住宅ローンのプランを見直したり、予算内に収めるために家の間取りや設備などを妥協しなければならなかったりと、さまざまな影響が出てきます。
しかし、住宅用太陽光発電システムの導入にあたって国や自治体が運用している補助金を活用できれば、導入時の経済的な負担軽減につながるのです。
◆【設置に迷っている方必見!】新築住宅に太陽光発電はつけるべき?今後の義務化はいつ?
2022年度の国による住宅向け太陽光発電・蓄電池に関連する補助金4選
太陽光発電システムの高額な導入費用を軽減するために役立つ補助金ですが、具体的にどのような制度が運用されているのでしょうか。
今回は、2022年の時点で国が運用している太陽光発電システムおよび蓄電池に関する補助金制度を4つ紹介します。
①DER補助金
DERとは日本語で「分散型エネルギーリソース」ともよばれ、火力や原子力といった大規模電源への依存率を低減させるために、太陽光発電システムや蓄電池などの普及に向けて支給される補助金です。
予算総額は13.5億円となっており、上限に達し次第前倒しで締め切りとなる可能性があります。
【公募期間】
2022年7月5日〜2022年8月31日
【補助金額】
蓄電池:初期実効容量1kWhあたり3.7万円
工事費の1/3以内
HEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム):5万円
【申請方法】
一般社団法人環境共創イニシアチブ(Sii)へ必要書類を申請後、実証実験へ参加・実績報告書類を提出
【申請条件】
- 太陽光発電設備・蓄電池・HEMSを導入すること
- 2023年2月〜3月の実証事業へ参加し、2023年2月9日までに報告書を提出すること
【支給時期】
2023年3月31日
②V2H補助金
V2Hとはヴィークル・ツー・ホームの略称です。
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)に搭載されたバッテリーと太陽光発電システムを連携することで蓄電池として活用し、日常生活はもちろんのこと、非常用電源としても活用を促進するためにV2H補助金が運用されています。
【公募期間】
2022年10月31日まで
【補助金額】
設備費:購入額の1/2(上限75万円)
工事費:上限40万円
【申請方法】
一般社団法人次世代自動車振興センターへ必要書類を提出
実績報告を一般社団法人次世代自動車振興センターへ提出
【申請条件】
- V2H充放電設備は最低5年間保有・運用すること
- V2H充放電設備の設置場所、給電対象施設を申請者が所有または使用権を有していること
- V2H充放電設備設置情報について、国・地方自治体への提供に了承すること
- 災害時等にV2H充放電設備の使用について、国・地方自治体からの要請があれば可能な限り協力すること
【支給時期】
審査が完了し補助金額の確定次第(2023年1月31日以降)
③ZEH支援事業
ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、自家発電した電力を各家庭で消費し、エネルギー収支を実質ゼロにする取り組みのことを指します。
国では脱炭素化に向けて2030年を目処に新築戸建住宅の6割に太陽光発電システムの導入を目指しており、一般住宅のZEH化もそのための具体的な施策のひとつに挙げられます。
戸建ZEH補助金は一般戸建て住宅が対象であり、一般社団法人環境共創イニシアチブ(Sii)が運営しています。
【公募期間】
一次公募:2022年5月13日(金)10:00 ~ 2022年6月17日(金) 17:00
二次公募:2022年7月4日(月)10:00 ~ 2022年8月19日(金) 17:00
三次公募:2022年8月29日(月)10:00 ~ 2022年10月7日(金) 17:00
四次公募:2022年11月21日(月)10:00 ~ 2023年1月6日(金) 17:00
【補助金額】
55万円
【申請方法】
「戸建ZEH補助金申請ポータル」から申請
【申請条件】
- ZEHロードマップにおける『ZEH』の定義を満たしていること
- 一般社団法人環境共創イニシアチブ(Sii)に登録されているZEHビルダーやプランナーが設計、建築、販売する住宅であること
【支給時期】
2022年12月16日以降
④次世代ZEH+(注文住宅)+実証事業の補助金
「ZEH支援事業」の対象となるZEH住宅に加えて、外皮性能のさらなる強化や高度エネルギーマネジメント、電気自動車を活用した充電設備・充放電設備のうち2つ以上を導入した場合に支給される補助金であり、一戸あたりの金額も増額されています。
【公募期間】
2022年5月20日 ~ 2022年8月12日
【補助金額】
100万円
【申請方法】
「戸建ZEH補助金申請ポータル」から申請
【申請条件】
・ZEHロードマップにおける『ZEH』の定義を満たし、以下の1および2を満たしていること
- 更なる省エネルギーの実現(省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減)
- 以下の再生可能エネルギーの自家消費拡大措置のうち2つ以上を導入すること
・外皮性能の更なる強化
・高度エネルギーマネジメント
・電気自動車(PHV車を含む)を活用した自家消費の拡大措置のための充電設備又は充放電設備
- 一般社団法人環境共創イニシアチブ(Sii)に登録されているZEHビルダーやプランナーが設計、建築、販売する住宅であること
【支給時期】
2023年1月27日以降
地方自治体による補助金:3つの事例
上記で紹介した通り、国による補助金制度は太陽光発電システムのみの導入には該当しないケースが多く、ほとんどが蓄電池やHEMSなどと併用した場合に限られます。
しかし、自治体によっては太陽光発電システムのみの導入でも補助金を支給しているところもあります。
①太陽エネルギー利用システム設置費補助金(東京都足立区)
首都直下型地震や電力不足からのブラックアウトなどが懸念されるなか、東京都足立区では独自に災害対策として太陽光発電システムの普及拡大に向けた補助金事業を実施しています。
【公募期間】
2022年4月11日~2023年2月28日
【補助金額】
上限額24万円(足立区内事業者と設置契約した場合1kWあたり28万8千円)
ソーラーパネル、架台、接続箱、パワーコンディショナー、配線器具の購入、取付工事費の3分の1または1kWあたり6万円(足立区内事業者と設置契約した場合1kWあたり7万2千円)
【申請方法】
足立区役所 環境部環境政策課管理係へ必要書類を提出
【申請条件】
- 足立区内の住宅に発電システムを設置すること
- 発電システム一式を新品で購入し設置すること
- 電力会社と余剰電力の買い取り契約を締結していること
- 電力受給開始日または系統連系日から12カ月を経過していないこと
- 住民税の滞納がないこと
②住宅用太陽光発電設備設置補助金(神奈川県綾瀬市)
神奈川県綾瀬市においても、非常用の電源確保や環境問題への配慮を目的として住宅用太陽光発電システムの普及を進めており、設置した住民に対して補助金も申請しています。
【公募期間】
2022年4月1日~2023年3月15日
【補助金額】
1kWあたり1万円(上限3万円)
【申請方法】
綾瀬市役所環境保全課へ必要書類を提出
【申請条件】
- 綾瀬市内の住宅に発電システムを設置し、住民登録を行っていること
- 電力会社と余剰電力の買い取り契約を締結していること
- 住民税の滞納がないこと
- 太陽光発電設備設置補助を一度も受けていないこと
③泉大津市住宅用太陽光発電システム設置補助金(大阪府泉大津市)
大阪市泉大津市では、「~身近な自然・環境を大切にする心を次世代へ引き継ぐ~エコ・コンパクトシティ 泉大津」の実現に向けて再生可能エネルギーの導入を促進しており、指定ごみ袋の販売による収益を財源に補助金事業を行っています。
【公募期間】
2022年4月1日~2023年3月31日
【補助金額】
1kWあたり1万5千円(上限9万円)
【申請方法】
泉大津市環境課窓口へ必要書類を提出
【申請条件】
- 受給最大電力が10kW未満であること
- 泉大津市内の住宅に発電システムを設置し、住民登録を行っていること
- 電力会社と電力受給契約を締結していること
- 住民税の滞納がないこと
- 過去に本制度の受給を一度も受けていないこと
- 市が行う環境保全事業に積極的に協力し、家庭でのエネルギー使用状況などに関する調査に協力すること
国と自治体の補助金の併用は可能?
太陽光発電システムや蓄電池などに関する補助金制度は、大きく分けると国と各自治体が運用しているものがあることがわかりましたが、これらは併用できるのか疑問に感じる方も多いでしょう。
結論からいえば、それぞれの条件を満たしていれば、国と自治体の補助金制度は併用できるケースが多いです。
ただし、すべてが併用できるとは断言することも難しく、たとえば国の要件は満たしているものの、自治体の補助金制度の要件は満たしていないといったケースもあるため注意しましょう。
◆家庭用太陽光発電で電気代を節約できる理由と節約の為に知っておきたいポイントを紹介!
補助金を使わなくても住宅用太陽光発電を導入する割合は?
「補助金の募集や受付が終了してしまった場合、住宅用太陽光発電の導入を諦めるしかない、、」そう思う方も多いのではないでしょうか?
しかし、実際には補助金を使わないで住宅用太陽光発電を導入するケースも多いようです。
ウィズソーラーの調べによると毎年、1月から補助金の予算消化が始まり、大体8月くらいには予算がなくるので、およそ購入者の50%以上は補助金無しで購入されるというデータがあります。
ですので、国や自治体の補助金の募集が終了してしまった場合でも、住宅用太陽光発電導入後のメリットを考慮すれば、補助金を使わなくても導入する価値があると考える家庭が多いといえるのではないでしょうか。
住宅用太陽光発電の今後
FIT制度における固定買取価格は年々下落傾向にあることから、住宅用太陽光発電システムは将来性がないといった意見を耳にすることがあります。
しかし、現在では電力会社への売電よりも自家消費のニーズが高まっており、ランニングコスト節約のためにもメリットが大きい方法といえるでしょう。
また、国では2030年を目処に新築住宅の60%に太陽光発電システムの設置を目指していることから、今後ますます需要は高まっていくと考えられます。
ウィズソーラーなら業界最安値で安心保証つき
さまざまな補助金制度を活用すれば、住宅用太陽光発電システムの導入費用は軽減できますが、定期的なメンテナンスや不具合が発生した際の修理にかかる費用も前提に考えておかなければなりません。
太陽光発電システムや蓄電池などの製品を多数扱っているウィズソーラーでは、国内外大手メーカーの製品を業界最安値で提供し、長期の安心保証も付帯しています。
ウィズソーラーでは人件費・管理費を削減したコスト管理のため業界最安値で太陽光パネルを提供できます。
クーリングオフも可能ですし、無料相談やファイナンシャルプランナーによる固定費見直しなどのサービスも行っているのがウィズソーラーの特徴です。
もし近所に専門業者が見つからない、または探し方が分からないという場合には、ぜひ一度ウィズソーラーへご相談ください。
まとめ
住宅用太陽光発電システムの導入にあたっては高額な費用がかかるため、国や自治体が運営している補助金制度をうまく活用することがおすすめです。